素朴な風合いの布に太めの糸で縫い込まれた愛らしい模様。花や葉、幾何学模様や日本の伝統文様……手仕事ならではのあたたかみがありながら、規則正しい模様を作り出す縫い目はきっちりと正確に刻まれています。
「この縫い方は一目刺しという技法で、正方形のマス目の縦横斜めをそれぞれ規則的に一目ずつ刺していくと、最後に模様が完成するんです」。そう説明するのは、大槌刺し子でスタッフとして働く佐々木加奈子さん。2011年の秋から「刺し子さん」の1人として、数えきれないほどたくさんの布地に模様を縫ってきました。
大槌刺し子の始まりは、震災から間もない2011年5月。ボランティアの有志5人が「避難生活を送る大槌の女性たちに生きる希望を取り戻してほしい」との思いから、針と糸と布があればどんな場所でも制作できる刺し子で仕事を創り出そうと考え、「大槌復興刺し子プロジェクト」を立ち上げました。
避難所となった体育館の一画、被災を免れた公民館や自宅、大槌町内のさまざまなところで女性たちは刺し子を始めました。津波から月日がたっても見つからない家族のこと、失った仕事のこと、流された家のローンやこれから先のこと……悲しみや不安で押しつぶされそうなたくさんの人の心を刺し子が救ってきました。
「最初は家族も家も助かった自分がやっていいのかな……という気持ちもありましたが、仕事がなくなって何をしていいのか分からず不安な時、針と糸を動かしていると、時間を忘れて無になれました」。もう1人のスタッフの黒澤かおりさんはそう振り返ります。佐々木さんと黒澤さんは20年来の友人同士で子育て仲間。佐々木さんの自宅を訪ねた時にカモメが刺繍してあるふきんを目に留めたのをきっかけに、佐々木さんに誘われて刺し子の仲間入りしました。
素朴な風合いの布に太めの糸で縫い込まれた愛らしい模様。花や葉、幾何学模様や日本の伝統文様……手仕事ならではのあたたかみがありながら、規則正しい模様を作り出す縫い目はきっちりと正確に刻まれています。
「この縫い方は一目刺しという技法で、正方形のマス目の縦横斜めをそれぞれ規則的に一目ずつ刺していくと、最後に模様が完成するんです」。そう説明するのは、大槌刺し子でスタッフとして働く佐々木加奈子さん。2011年の秋から「刺し子さん」の1人として、数えきれないほどたくさんの布地に模様を縫ってきました。
大槌刺し子の始まりは、震災から間もない2011年5月。ボランティアの有志5人が「避難生活を送る大槌の女性たちに生きる希望を取り戻してほしい」との思いから、針と糸と布があればどんな場所でも制作できる刺し子で仕事を創り出そうと考え、「大槌復興刺し子プロジェクト」を立ち上げました。
避難所となった体育館の一画、被災を免れた公民館や自宅、大槌町内のさまざまなところで女性たちは刺し子を始めました。津波から月日がたっても見つからない家族のこと、失った仕事のこと、流された家のローンやこれから先のこと……悲しみや不安で押しつぶされそうなたくさんの人の心を刺し子が救ってきました。
「最初は家族も家も助かった自分がやっていいのかな……という気持ちもありましたが、仕事がなくなって何をしていいのか分からず不安な時、針と糸を動かしていると、時間を忘れて無になれました」。もう1人のスタッフの黒澤かおりさんはそう振り返ります。佐々木さんと黒澤さんは20年来の友人同士で子育て仲間。佐々木さんの自宅を訪ねた時にカモメが刺繍してあるふきんを目に留めたのをきっかけに、佐々木さんに誘われて刺し子の仲間入りしました。