2025.3.18

  • Uターン

大槌の活気と魅力を生み出し
鍛えるジムでありたい

さとう・りく

佐藤陸さん

大槌町にUターンし、2019年5月に町内初となるトレーニングジム「training gym KING8」をオープン。現在も総合格闘技の大会に出場し続けており入賞多数。自身が立ち上げた「アームレスリングクラブmosa-小鎚の猛者-」では選手と代表を務める。介護予防健康アドバイザー、筋トレインストラクターなどの資格も所持。

2025.3.18

  • Uターン

大槌の活気と魅力を生み出し
鍛えるジムでありたい

さとう・りく

佐藤陸さん

大槌町にUターンし、2019年5月に町内初となるトレーニングジム「training gym KING8」をオープン。現在も総合格闘技の大会に出場し続けており入賞多数。自身が立ち上げた「アームレスリングクラブmosa-小鎚の猛者-」では選手と代表を務める。介護予防健康アドバイザー、筋トレインストラクターなどの資格も所持。

筋トレと聞くと、苦い思い出をお持ちの人や、自分には必要ないと感じる人も多いのではないでしょうか。佐藤さんは「そんな皆さんにこそ、ぜひチャレンジしてほしい」と笑顔で話します。筋肉と身体をつくるだけでなく、人生を面白くする力を鍛えながら、故郷でジムをオープンさせた佐藤さんのこれまでと、未来への思いを伺いました。

継続のカギは競争心
誰かと一緒に、楽しく筋トレ

大槌町小鎚地区。シーサイドタウンマストを左手に見ながら国道45号線を進むと、釜石市鵜住居へと抜ける古廟坂トンネルの入り口付近に「training gym KING8」(トレーニングジム キングエイト)の建物が見えてきます。
町で唯一のジムを営む代表兼トレーナーの佐藤陸さんは、この日もトレーニングに汗を流していました。ジムの名前は「一番を目指し、トップで輝く人を生み出す場所になる」という思いと、末広がりで縁起が良く、無限を連想させる数字の8を組み合わせたもの。上級者向けのマシンを揃え、本格的なトレーニングにも対応できるため、町内外から利用者が訪れています。身体づくりをする人、大会出場を目指す人、健康や老後のために取り組む人など目的は様々。希望があればマンツーマンのトレーニング指導も行っているそうです。

初心者やライトに楽しみたい人たちにも親しんでもらおうと、定期的に「出張トレーニング」も実施。町の憩いの場である文化交流センターおしゃっちの会議室に佐藤さん自ら“出張”し、パンチやキックで身体を動かすミットエクササイズに気軽に取り組める場を設けています。運動が苦手な人でも楽しめ、体力に自信が無くても自分のペースで行えることから、リピーターが増え続けています。

「皆さん最初はぎこちないですが、すぐに慣れて楽しんでいます。全力でパンチやキックをする機会はなかなか無いと思うので、ストレス発散になるという感想が多いです」と話す佐藤さん。トレーニングメニューをこなしながら、息一つ乱さずこう続けました。
「誰かと一緒に身体を動かすのはやっぱり楽しいですし、その“楽しい”が一番大事なことだと思います。これはベテランでも初心者でも同じ。そのうち、あの人と同じ回数まで頑張ろう、あの人より一回だけ多くやろうという競争心が生まれて、やる気を保つことができるんです」。

一方で、佐藤さんのかつての趣味はテレビゲーム。実は身体を動かすより、じっとしているほうが好きなのだとか。
「筋トレがつらい、続かないという気持ちはよく分かる。だからこそ、ジムの会員さんや参加者さんと一緒に取り組むことで自分も刺激を受けて、俺もやるぞ!って競争心に繋がっているんですよね」。
大槌町小鎚地区。シーサイドタウンマストを左手に見ながら国道45号線を進むと、釜石市鵜住居へと抜ける古廟坂トンネルの入り口付近に「training gym KING8」(トレーニングジム キングエイト)の建物が見えてきます。
町で唯一のジムを営む代表兼トレーナーの佐藤陸さんは、この日もトレーニングに汗を流していました。ジムの名前は「一番を目指し、トップで輝く人を生み出す場所になる」という思いと、末広がりで縁起が良く、無限を連想させる数字の8を組み合わせたもの。上級者向けのマシンを揃え、本格的なトレーニングにも対応できるため、町内外から利用者が訪れています。身体づくりをする人、大会出場を目指す人、健康や老後のために取り組む人など目的は様々。希望があればマンツーマンのトレーニング指導も行っているそうです。

初心者やライトに楽しみたい人たちにも親しんでもらおうと、定期的に「出張トレーニング」も実施。町の憩いの場である文化交流センターおしゃっちの会議室に佐藤さん自ら“出張”し、パンチやキックで身体を動かすミットエクササイズに気軽に取り組める場を設けています。運動が苦手な人でも楽しめ、体力に自信が無くても自分のペースで行えることから、リピーターが増え続けています。

「皆さん最初はぎこちないですが、すぐに慣れて楽しんでいます。全力でパンチやキックをする機会はなかなか無いと思うので、ストレス発散になるという感想が多いです」と話す佐藤さん。トレーニングメニューをこなしながら、息一つ乱さずこう続けました。
「誰かと一緒に身体を動かすのはやっぱり楽しいですし、その“楽しい”が一番大事なことだと思います。これはベテランでも初心者でも同じ。そのうち、あの人と同じ回数まで頑張ろう、あの人より一回だけ多くやろうという競争心が生まれて、やる気を保つことができるんです」。

一方で、佐藤さんのかつての趣味はテレビゲーム。実は身体を動かすより、じっとしているほうが好きなのだとか。
「筋トレがつらい、続かないという気持ちはよく分かる。だからこそ、ジムの会員さんや参加者さんと一緒に取り組むことで自分も刺激を受けて、俺もやるぞ!って競争心に繋がっているんですよね」。

ジム経営の夢とともに帰郷し
人生を面白くする力も鍛錬中

佐藤さんが今の人生を選ぶきっかけとなったのは、ある人との出会いでした。
大槌高校から関東の専門学校に進学した佐藤さん。卒業後、設備工事の会社で働き始めると、社長の趣味が偶然にも筋トレ。事務所内にジムを作り、日々ハツラツと仕事に取り組む社長の姿は、佐藤さんの目にとても眩しく映りました。
「自分の中で仕事は、淡々とこなすものでした。でも社長は、やりたいと思ったら何でもすぐ実行する人で。こういう風に仕事ができたら楽しいだろうなと感じていました」。
やがて佐藤さんの心に「自分でトレーニングジムを経営したい」という思いが芽生え、大きく強くなっていきました。

挑戦の舞台に選んだのは、故郷である大槌町。理由を尋ねると「一つもジムが無かったから。それだけです」と、照れくさそうに笑いました。しかしその瞳には、熱い闘志と、この町で生きていく確かな覚悟が宿っています。
人口減少と少子高齢化が進む大槌でのジム経営は、常に厳しい現実と隣り合わせ。何度も課題に直面し乗り越える日々の中で、佐藤さんがふと思い出したのは社長の姿でした。
「社長の行動力の源の一つは、確かに筋トレでした。『トレーニングは筋肉を作るだけでなく、人生を自分で面白くするための気力や活気を生み出し、鍛えることができるのではないか』と気付いたんです」。

26歳のときにはジム経営の傍ら、憧れていた総合格闘技に本格的にチャレンジ。初試合に挑みますが、思うような結果は得られませんでした。当時を振り返り、佐藤さんは「二度と出たくないと思った」と苦笑い。しかし、気付けば自然と次の試合のことを考えていたそうです。課題となったのは、学生時代から悩まされてきた体力不足でした。
中学はサッカー部、高校では柔道部に所属していた佐藤さん。17歳でアームレスリングに出会い、大会に出場するようになりました。練習やトレーニングに取り組む一方で「いくら頑張っても自分には体力が付きづらい」と苦手意識が強く、身が入らないこともあったのだとか。
試合に勝つためには自分で身体を仕上げていくしかない…。そこで佐藤さんは、独学で専門的な知識を深めつつ、より効果的なトレーニングを模索。結果「自分の体に合った方法ならば、しっかり体力が付く」と実感することができました。
「具体的な目標設定と適切なトレーニングをサポートするだけでなく、自身の経験を伝えることで少しでも敷居を下げ、大槌や近隣の“筋トレ人口”を増やしていきたいです」。
佐藤さんが今の人生を選ぶきっかけとなったのは、ある人との出会いでした。
大槌高校から関東の専門学校に進学した佐藤さん。卒業後、設備工事の会社で働き始めると、社長の趣味が偶然にも筋トレ。事務所内にジムを作り、日々ハツラツと仕事に取り組む社長の姿は、佐藤さんの目にとても眩しく映りました。
「自分の中で仕事は、淡々とこなすものでした。でも社長は、やりたいと思ったら何でもすぐ実行する人で。こういう風に仕事ができたら楽しいだろうなと感じていました」。
やがて佐藤さんの心に「自分でトレーニングジムを経営したい」という思いが芽生え、大きく強くなっていきました。

挑戦の舞台に選んだのは、故郷である大槌町。理由を尋ねると「一つもジムが無かったから。それだけです」と、照れくさそうに笑いました。しかしその瞳には、熱い闘志と、この町で生きていく確かな覚悟が宿っています。
人口減少と少子高齢化が進む大槌でのジム経営は、常に厳しい現実と隣り合わせ。何度も課題に直面し乗り越える日々の中で、佐藤さんがふと思い出したのは社長の姿でした。
「社長の行動力の源の一つは、確かに筋トレでした。『トレーニングは筋肉を作るだけでなく、人生を自分で面白くするための気力や活気を生み出し、鍛えることができるのではないか』と気付いたんです」。

26歳のときにはジム経営の傍ら、憧れていた総合格闘技に本格的にチャレンジ。初試合に挑みますが、思うような結果は得られませんでした。当時を振り返り、佐藤さんは「二度と出たくないと思った」と苦笑い。しかし、気付けば自然と次の試合のことを考えていたそうです。課題となったのは、学生時代から悩まされてきた体力不足でした。
中学はサッカー部、高校では柔道部に所属していた佐藤さん。17歳でアームレスリングに出会い、大会に出場するようになりました。練習やトレーニングに取り組む一方で「いくら頑張っても自分には体力が付きづらい」と苦手意識が強く、身が入らないこともあったのだとか。
試合に勝つためには自分で身体を仕上げていくしかない…。そこで佐藤さんは、独学で専門的な知識を深めつつ、より効果的なトレーニングを模索。結果「自分の体に合った方法ならば、しっかり体力が付く」と実感することができました。
「具体的な目標設定と適切なトレーニングをサポートするだけでなく、自身の経験を伝えることで少しでも敷居を下げ、大槌や近隣の“筋トレ人口”を増やしていきたいです」。

「人の元気は、町の魅力」
自分らしく大槌を支える

佐藤さんが「training gym KING8」をオープンし、もうすぐ7年。多くの人に関心を持ってもらおうとクラウドファンディングに挑戦したり、その道のレジェンド的な選手を招いて交流する機会を作るなど、様々な活動を続けてきました。競技仲間やトレーニング愛好家の人たちも大槌を訪れてくれ、人と人との繋がりを感じる出来事が多かったといいます。

大槌町は他の町と比べて魅力が少ない…。心のどこかでそう思い続けてきた佐藤さんでしたが、自分がここに住んでいるからこそ生まれる交流があると気付き「人が町の魅力となり、大槌を訪れる目的や理由になる」と考えるようになりました。

「住む人がとにかくみんな元気!というのも、魅力を感じてもらえる一つだと思います。その元気を作るのは健康で、長く健康であり続けるためには適度な運動やトレーニングが必要。そういう視点ならば、自分も少しは大槌の役に立てているのかもしれません。あとはもっと試合で活躍して、町をPRしていけたらいいですね」。
ジムの壁には、佐藤さんやチームが勝ち取った賞状が貼られ、たくさんのメダルやトロフィーが飾られています。腕立て伏せを終えた佐藤さんは、額に滲む汗を拭いながら、トレーニングマシンの並ぶ室内を誇らしげに見渡しました。

最後に、ジムトレーナーらしい柔軟でパワフルなアイデアも聞かせてくれました。
「自分が気付いていないだけで、大槌にはもっと色々な魅力があるはず。町民みんなで筋トレしようとか、ベンチプレス100キロ上げる人が日本で一番多い町とか、パンチの効いた企画があってもおもしろいですよね。こんな風に自分自身も楽しみながら、これからも大槌で頑張っていきたいです」。
佐藤さんが「training gym KING8」をオープンし、もうすぐ7年。多くの人に関心を持ってもらおうとクラウドファンディングに挑戦したり、その道のレジェンド的な選手を招いて交流する機会を作るなど、様々な活動を続けてきました。競技仲間やトレーニング愛好家の人たちも大槌を訪れてくれ、人と人との繋がりを感じる出来事が多かったといいます。

大槌町は他の町と比べて魅力が少ない…。心のどこかでそう思い続けてきた佐藤さんでしたが、自分がここに住んでいるからこそ生まれる交流があると気付き「人が町の魅力となり、大槌を訪れる目的や理由になる」と考えるようになりました。

「住む人がとにかくみんな元気!というのも、魅力を感じてもらえる一つだと思います。その元気を作るのは健康で、長く健康であり続けるためには適度な運動やトレーニングが必要。そういう視点ならば、自分も少しは大槌の役に立てているのかもしれません。あとはもっと試合で活躍して、町をPRしていけたらいいですね」。
ジムの壁には、佐藤さんやチームが勝ち取った賞状が貼られ、たくさんのメダルやトロフィーが飾られています。腕立て伏せを終えた佐藤さんは、額に滲む汗を拭いながら、トレーニングマシンの並ぶ室内を誇らしげに見渡しました。

最後に、ジムトレーナーらしい柔軟でパワフルなアイデアも聞かせてくれました。
「自分が気付いていないだけで、大槌にはもっと色々な魅力があるはず。町民みんなで筋トレしようとか、ベンチプレス100キロ上げる人が日本で一番多い町とか、パンチの効いた企画があってもおもしろいですよね。こんな風に自分自身も楽しみながら、これからも大槌で頑張っていきたいです」。

取材、記事:横濱千尋

写真:石川貴子

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